【自治体事例-6】すべての人が読みやすく、情報を受け取れるような「伝わる」サイト作り『茨城県行方市』

行方かんしょをふんだんに使用したサツマイモタワー

行方市は茨城県の東南部に位置し、日本でも有数の湖・霞ヶ浦(西浦・北浦)に面したまちです。
市のシンボルともいえる帆引き船は、100年以上の歴史を誇り、その昔、ワカサギ漁やシラウオ漁に利用されていました。豊かな自然を有しており、湖岸の一部は、水郷筑波国定公園に指定されています。また、肥沃な大地からは、一年を通じて、野菜をはじめとする80品目を超える農産物が生産されています。
特に『行方かんしょ』は、2023年3月31日(金)に地理的表示(GI)に登録されました。茨城県内では5例目、かんしょ(サツマイモ)としては県内初、東日本初の登録となります。

今回は、自治体ホームページへのWebフォント導入の目的や経緯などについて、行方市 政策秘書課 大川さんにお話を聞きました。(以下、敬称略)

行方市のホームページは、どのようなサイトですか?

大川 行方市の公式サイトとして、住民へ行政情報をはじめ、暮らしに関するさまざまな情報を発信しています。
また、トップページには関係サイトへのリンクも貼付しています。

―TypeSquare(Webフォント)を導入された背景を教えてください。

大川 「誰一人取り残さない情報発信のサイクル」を目指して、当市では2021年2月3日(水)に株式会社モリサワと包括連携協定を締結しました。
市民一人一人が情報発信できる環境の整備、新たな地域活力の創出、地域経済の発展および市民サービスの向上を図ることを目的に、相互に連携・協力して取り組んでいます。
その取り組みの一環として2021年12月からWebフォントを導入しました。

行方市とモリサワの包括連携協定に関するプレスリリース

―モリサワのUD 書体を選んだ決め手・理由を教えてください。

大川 2017年5月号から、毎月1日に発行している広報紙の紙面の文字にUD書体を導入しており、住民の方から「読みやすい」との声をいただいております。
行方市のホームページは「ユニバーサルデザイン」、「アクセシビリティの徹底」をコンセプトにしており、すべての閲覧環境で読みやすく、誤読がおきにくくするための配慮への取り組みのため、Webフォントの採用を決めました。

UD書体を使用した「市報行方」の紙面

Catalog Pocketで「市報行方」を見る

―サイトリニューアル後(「UD 書体」導入において)市民からの反応はございましたか。

大川 サイトリニューアル後、ホームページを閲覧した市民から「書体が変わったのが一目で分かった」、「読みやすくなっている」とのお声をいただきました。

リニューアルした行方市HP。メニューはゴシック体(UD新ゴ)、本文はUDデジタル教科書体を使用
―今後、行方市ホームページについて目標や展望を教えてください。

大川 これからもすべての人が読みやすく、情報を受け取れるような「伝わる」サイト作りを目指します。
現在運用しているサイトについても適宜リニューアルを行いながら、より洗練されたデザインのサイトを作っていきたいです。


「情報発信日本一」を目標に掲げる行方市様は、2017年には広報紙の紙面に、2019年には職員のPCにと、早くからUD書体を導入されていました。
ホームページでのUD書体採用によって、さらに多くの方に情報を届けられるようになりましたが、これからもより洗練されたサイト作りを目指しているとのことで、目標への歩みは止まらないようです。
本日はありがとうございました。