はじめに
モリサワでは毎年数多くの新書体をリリースしており、Webフォントサービス「TypeSquare」 でも、2022年には600を越える書体が追加されました。 前回・前々回と、2回にわたり「和文フォント」をご紹介しましたので、今回は「欧文フォント」をTypeSquare担当からご紹介します!
<ニュース・プレスリリースURL>
https://www.morisawa.co.jp/about/news/7613
<2022年新書体特設ページ>
https://www.morisawa.co.jp/topic/upg2022/
モリサワの欧文書体
近年、コンテンツのグローバル化のニーズを考慮して、モリサワでは欧文書体ラインナップの充実に力を入れています。 2022年新書体の欧文書体はなんと、49ファミリー504書体という過去に例を見ないボリュームでリリースしました!
その中から、おすすめの書体や使い勝手の良い書体をピックアップしてみました。
「Zingha Pro(ジンハー プロ)」は碑文に見られる伝統的なスタイルに自由な発想のデザインを掛け合わせたセリフ体です。エレガントでしなやかな骨格にやや無骨でエッジ感のあるエレメントを組み合わせることでユニークな表情を演出します。独創的でカリグラフィックなItalicや、装飾的な白抜き処理を施したスタイルも特徴の一つで、パッケージデザインや書籍装丁などのアクセントに最適な書体です。
Italicはよりカリグラフィックで独創的なデザインになっていたり、Boldには装飾的な白抜き処理を施した “Deco” というスタイルがあるなど、デザインのバリエーションが豊富です。
前回紹介した「ココン」や「白のアリス」と組み合わせることで、よりエレガントな印象になりオススメです。
「CaslonMO Pro(キャスロンエムオー プロ)」は、Caslonの活字をベースにやや現代的に整理されたトランジショナル・ローマン体です。エレメントの先端が溶けたような丸みのあるニュアンスを持ち、太いウエイトになるほどその特徴が顕著に表れます。
あたたかみがありながらも堅牢なデザインで、本文から見出しまで幅広く使えるかと思います。
可読性を重視したシンプルで汎用性の高いサンセリフ「Clarimo UD PE(クラリモ ユーディー ピーイー)」のコンデンス書体です。コンデンス書体は、限られたスペースにより多くの情報(文字)を、視認性・可読性を損なうことなく表示することを目的につくられた書体です。和文、簡体字、繁体字およびハングルをカバーする「UD新ゴ」シリーズとの併用で高い親和性を発揮します。
視認性にも優れていて、ディスプレイでの表示やアプリへの組み込みなどでスマートかつ明快な表示ができるのが特徴です。
以下サンプルのように、異なる言語でもシリーズ書体を使用することで、まとまった印象を与えることができます。
今回は2022年新書体のラインナップの中から、欧文書体をご紹介しました。 普段は和文書体でのデザインがどうしても多くなるとは思いますが、欧文書体をワンポイントで使ったり和文フォントと組み合わせることで、より洗練されたデザインへの一助になれば嬉しいです。
ぜひTypeSquareでのWebフォント利用を検討してください!
<TypeSquareのお問い合わせはこちらまで>