TypeSquare2023年新書体の紹介~真面目に、見出し編~

はじめに

モリサワの2023年度新書体が10月18日にリリースされました。

<2023年新書体特設ページ>
https://www.morisawa.co.jp/topic/upg2023/

今年の新書体は個性的なデザイン書体が盛りだくさんですが、明朝体・ゴシック体といった、かっちりした印象の書体もしっかりラインナップされています。

そこで、今回は新書体の中から、Webサイトの見出しに使えるような「真面目な」書体をご紹介したいと思います。

瓦明朝

江戸時代の新聞である「瓦版」を書体名の由来にもつ、モダンテイストな明朝体です。

その名の通り、実際に新聞紙面の見出しとして使われている書体をベースに設計されており、太めの横画や広いふところ(線と線の間の空間)により、視認性の高いデザインになっています。

ニュース記事やお知らせの見出しにピッタリ!

欅明朝 Oldstyle

上品でやさしい印象をもつオールドスタイルの明朝体です。

ふところのキュッとしまった上品なシルエットでありながら、画線の端が丸く処理されていることや、手で書いたようなのびやかな形のかな文字により、やわらかい印象をあわせもっています。

温泉旅館や和食のWebデザインにオススメです。

欅角ゴシックOldstyle

こちらは「欅明朝 Oldstyle」と同じコンセプトで作られたゴシック体です。
筆の運びは欅明朝と同じながら、ゴシック体になったことで力強くはっきりとしたシルエットになっています。
レトロな雰囲気を出したい時に使ってみてはいかがでしょうか?

A1明朝(AP版)

「A1明朝」はモリサワ初期から愛されてきた、オールドスタイルの明朝体です。
画線の交差部分に、墨のにじみのような丸みを持たせており、やわらかく温かな印象を感じさせ、広告や作品タイトルなど広く使われてきました。

これまではひとつのウエイト(書体の太さ)で展開していましたが、今年はAP版として、ウエイトを3つ(R/M/B)に拡張してリリースされました。
AP版書体について

太いウエイトのバリエーションが増えたことで、デザインにメリハリをつけたり、より印象を強めたい場面で使いやすくなりました!
A1明朝については、公式noteで紹介していますので、開発の裏側や歴史を知りたい人はぜひご一読ください。
人気書体「A1明朝」の新ウエイト開発に迫る



今回は、華やかなデザイン書体にも負けない個性やコンセプトを持つ、明朝体やゴシック体の新書体を紹介しました。

見出しや本文、時には印象的なキャッチコピーに。デザインの屋台骨を支える「真面目な」書体を、ぜひ使ってみてください!